令和記

雑文、雑記、日々の記録

映画館でポップコーン

映画館でモノを食う人は多い。

それをよく思わない人も多い。


ぼくはどっちでもいい派だ。食いたいときは食うし、食いたくないときは食わない。なるべく人の近くには座らないけど、食えば音はするだろう。確かに。


あの日、ぼくはポップコーンを膝に置いて、映画を観ていた。すごく疲れていた。字幕が二重に見えた。眠い。とても眠い。でも寝たらもったいない。意識は段々と遠のいていく。なんとかしないと…


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びくっとして目覚めた。ポップコーンの容器がひっくり返って、前の席まで転がっていった。足元にはポップコーンが散らばっている。暗い中でそれは白く浮き上がっていた。映画どころではなかった。恥ずかしくて、周りを見る勇気はなかった。こそこそ席を立って、外に出た。

目についた女子スタッフに、ポップコーンをこぼしたことを伝えると、きらきらした笑顔でわかりましたーと言った。

たぶんこの子は、ぼくがポップコーンを全部ぶちまけたとは思っていないだろう。詳細を語るのはやめて、逃げるように建物から出た。後味が悪かった。


以来、その映画館には一度も行っていない。

映画館では、ポップコーンを買わなくなった。


苦い経験である。