Whiplash

雑文、雑記、日々の記録

ラジオを聴いて、ある映画を思う

最近、運転中は、NACK5という埼玉FM局のラジオ番組を聴いている。特に好きなのは、“ありがと”っていう(高橋麻美さん?の)合いの手なんだけど、聴き始めたばかりなので、まだよくわかっていない。HPさえ見ていない。でも想像以上に楽しいので、近頃はお気に入りのメタル・ミュージックさえ流さないで、NACK5ばかり聴いている。


NACK5を聴くようになったのは実に単純で、『翔んで埼玉』という映画を観て埼玉に興味を持ったからだ。埼玉のFM放送だったら、さぞ土着的な番組ばかりに違いないと思ってわくわくしながら聴き始めたのだが、案外、普遍的で、クオリティが高かった。小林克也さんも出てくるが、ラジオ初心者の自分には番組名がわからない。そもそもまともにラジオを聴くのも、生まれて初めての体験である。齢40を超えて、ラジオを知る。人生、何があるかわからない。


今日も夜勤明け、NACK5を聴きながら運転して帰宅したわけだが、その途中、某番組内である映画が紹介された。ぼくはかなり偏狭で、身勝手な映画ファンなので、大抵、人の勧める映画にはケチをつけたくなる、というわけではない。若い頃はそうだったが、最近はむしろ、自分の嗜好外の作品を好んで観ている。そのほうが予想外でおもろいからだ。でもNACK5のその番組(たぶんパーソナリティは栗林さみさん)で、ある映画評論家Aさんのオススメ映画を聴いたときは正直、失望した。


もちろん、映画評論家(とりわけ日本のメディアで活躍する映画評論家)は基本、映画の応援団だ。とんでもない数の作品を観ていて、素人には及ばない情報に触れているにもかかわらず、つまらん作品さえ貶さない。やろうと思えばできるはずなのに、真っ当な批判もしない。おそらく大人の事情があって、できないのだろう。まぁ、それはそれで仕方ない。商業映画の評論を生業としたら、どうしてもそうなる。仕事がこなくなるようなことは言えないに決まっている。だが、それにしても、だ。


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前述のAさんのオススメ映画を聴いたとき、思わず、“えーっ”と言ってしまった。それは90年代に公開されたアメリカの純愛映画で、原作はベストセラーだった。当時、大学生だったぼくは原作も読んだが、全く泣けなかったし、面白いとも思わなかった。ベストセラーって、こんなもんだよなと思った。もちろん、感動しちゃう人もいるだろうが、少なくとも、名作や傑作の域には達していなかった。


大学生のぼくだったら、売れっ子映画評論家の言うことを真に受けてもしゃーないと思って、そこで話は終わりになっていたはずだ。が、おっさんとなった今のぼくはちょっと違って、Aさんの言動に失望したあと、フロントガラスの向こうの雲を見るともなく見て運転しながら、“よし、その映画をもう一度観てやろう”と思った。今、観たら、もしかしたら、よく思えるかもしれない。新たな発見があったら、儲けもんである。あとは、Amazonさんが無料で視聴させてくれるかどうか。今のところ、有料だった。お金は本当に観たい映画にしか出さない主義だ。決して、ケチなわけではない。