禁煙家のグラフィティ

疲れたら水を飲め、と或る人が云った

退院祝い

12/06/2020

 

数日前、近所に住む伯父が退院したのだった。

 

昔から体の強い人で、病気知らず、むしろ、遥かに若い自分のほうが病院のお世話になっていた。歯も、ぼくのほうが悪い。

 

しかし、いちばん驚いたのは、伯父が生まれてこのかた、インフルエンザの予防接種を受けたことがなく、それでもインフルに罹患した経験が一度もないことだった。

 

世の中には、そういう人もいるのだ。

 

体の出来がぼくなんかとは違うのだろう。

 

長生きする人は、きっとそういう人なのだ。

 

素直に、何の疑いもなく、そう思っていた。

 

ところが・・・

 

ある日、胃の不調を訴えた。かかりつけ医の診立てでは、胃炎とのこと。薬をもらって、経過観察となった。が、どうも調子が良くならない。食べ物も受けつけなくなった。吐いた。医者に診てもらおうとしたが、かかりつけ医は休診日だったため、他のクリニックに行った。胃炎ではなかった。どうにもならない病が大腸を蝕んでいた。大きな病院で手術を受けた。副作用のきつい薬を飲み始めた。それでも病は執拗で、結局、小腸にストマをつけることになった。つまり小腸より下は手の施しようがない、ということだ。体力が回復すると、ストマの処理方法を教えられ、退院することになった。

 

 

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ぼくは一度、お見舞いに行った。

 

コロナ禍の前だ。

 

うちの子が生まれた病院でもあった。

 

ベッド上、枕元には横浜ウォーカーが置いてあった。

 

あれが食べたい、これが食べたいと、食べ物の話ばかりしていた。

 

ちょっと映画の話もした。

 

病床にあっても、テレビ欄をチェックしていて、昔の映画がBSで放映されることを知ると、録画してくれというメールを送信してくるのだった。簡単に録画してくれって言うけど、録画したのをBlu-rayに入れないといけないから、けっこう手間だった。あんた、自分の子らに頼みなさいよ、と言いたいところだったが、もちろん断ることなどできなかった。

 

 

近々、そのBlu-rayを持参しようと思っている。